パッシングレイン 〜 揺れる心に優しいキスを

「ママ……?」


海二が私を見て首を傾げる。
あまりの変貌ぶりに驚いているようだった。


「おいで、海二」


両手を広げると、海二は「ママ!」と胸に飛び込んできた。


「ママ、かわいい。おひめさまみたい」


私を見て目をキラキラさせる。


「海二、今日これから、パパとママは結婚式を挙げるんだ」

「けっこんしき?」


仁の言葉に首を傾げる。
まだその言葉はわからないみたいだ。


「家族になる。うーん、そうだなぁ、もっともっと仲良しになるってことだ」


仁が言葉を選びながら海二に説明する。
海二はその言葉を聞いて、パッと顔を輝かせた。


「なかよしになるんだね」

「そうだ。これからは三人でずっと仲良しだ」

< 277 / 282 >

この作品をシェア

pagetop