社内恋愛症候群~イジワル同期の甘い素顔~
でも違う。あの顔は……成瀬は部屋にいたショートカットの女性のものだ。
ギュッと胸が詰まる。なぜだか喉が張りついたようになって、呼吸も苦しい。
今までもわかっていたはずだ。わかっていても好きだったはずだ。
自分で良き同僚であり、ライバルである道を選んできたはずだ。それなのに……こんなに胸が痛いなんて。
ぐっと唇をかみしめたが、目頭が熱くなってくる。
急に現実を突きつけられて、感情のコントロールがうまくできないみたいだ。
とにかく早くここから離れたい。
私は駅前まで走ると、タクシー乗り場に停車していたタクシーに乗り込んだ。
「お客さん、どこまでいかれますか?」
「……っ」
「お客さん……」
それまで前を向いたまま接客していた運転手が私の様子が変なのに気がついたのか、後ろを振り向いた。
「うっ……うううう」
それまで我慢していたのに、タクシーに乗り込んだとたん堰を切ったように涙が感情とともにあふれ出した。
「ひっく……あの、とにかく出してください」
「わかりました」
私の無理な注文になにも言わず運転手さんは、ポケットティッシュを差し出してくれた。
「ありがとう……ございます」
ありがたく受け取り、走り出したタクシーの中でしばらく泣き続けた。
ギュッと胸が詰まる。なぜだか喉が張りついたようになって、呼吸も苦しい。
今までもわかっていたはずだ。わかっていても好きだったはずだ。
自分で良き同僚であり、ライバルである道を選んできたはずだ。それなのに……こんなに胸が痛いなんて。
ぐっと唇をかみしめたが、目頭が熱くなってくる。
急に現実を突きつけられて、感情のコントロールがうまくできないみたいだ。
とにかく早くここから離れたい。
私は駅前まで走ると、タクシー乗り場に停車していたタクシーに乗り込んだ。
「お客さん、どこまでいかれますか?」
「……っ」
「お客さん……」
それまで前を向いたまま接客していた運転手が私の様子が変なのに気がついたのか、後ろを振り向いた。
「うっ……うううう」
それまで我慢していたのに、タクシーに乗り込んだとたん堰を切ったように涙が感情とともにあふれ出した。
「ひっく……あの、とにかく出してください」
「わかりました」
私の無理な注文になにも言わず運転手さんは、ポケットティッシュを差し出してくれた。
「ありがとう……ございます」
ありがたく受け取り、走り出したタクシーの中でしばらく泣き続けた。