社内恋愛症候群~イジワル同期の甘い素顔~
念願かなって嬉しい……ひとりでウジウジ悩んでなくてよかった。

すくなくとも、こうやって朔ちゃんとランチを楽しんでいる間は気持ちが沈んでどうしようもない状況はまずがれるはずだ。

ふたりで席をたって、前菜をお皿に盛りつける。

色々かんがえていたせいか、気が付けば私のお皿にはコブサラダや、サーモンのマリネ。かぼちゃのグリルにパンがあふれんばかりに載っていた。

ぼーっとしてたからか、ちょっと盛りすぎたかな。

ドリンクも準備して席に戻ると、ちょうど朔ちゃんも戻ってきた。

「いただきます」

「いただきます。お腹ペコペコです」

ふたりで、お互い食べたものの感想を言いい合いながら食べすすめた。昨日は飲み物とヨーグルトしか食べてなかったのに、ぜんぜん食欲がわかない。ちびちびとコブサラダを口に運ぶ。せっかく楽しみにしていたお店のランチなのにもったいないな。

前菜を食べているうちに、注文していたチーズフォンデュが運ばれてきた。

ほのかにワインも香り食欲を誘う。

朔ちゃんが「熱い」といながら、チーズをたっぷりつけたミニトマトをはふはふと言いながら口に運んでいた。

本来ならば私も負けじと食べるところなんだけど、ここが区切りがいいと判断して食べるのをやめて話を切りだすことにした。

「朔ちゃん、好きな人いる?」
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