社内恋愛症候群~イジワル同期の甘い素顔~
「待ってください。私はまだ納得してないです」
なんとか思いとどまってもらえるように、話をしようとするけれどまったく聞く耳を持ってもらえない。
「お前が納得しようとしまいと、これは決定したことだ。わかったら、さっさと若林に——」
「ちょっと待ってください」
思ってもいない方向から声がかかり振り向くと、真剣な顔の成瀬が立っていた。
「成瀬!」
驚いて目を見開いたままの私になど目もくれずに、佐山課長に食ってかかった。
「佐山課長、滝本が納得してないのに担当を変更するなんて、横暴じゃいですか?」
「なにを……お前には関係のない話だ」
「いえ、頑張っている同期が理不尽な扱いを受けているのに、黙ってみていられません」
佐山課長にまっすぐと意見した。
私だけならまだしも、関係のない成瀬までが出てきて、周囲も何事かと注目し始める。
「なにが理不尽だ。できないヤツにいつまでも大口の案件を任せていられないと判断しただけだ」
「今の聞き取りだけで、どうしてできないって判断できるんですか? 最後に一度もチャンスも与えないなんて、アンタのやり方間違ってる」
すごい剣幕の成瀬に驚いて、私は間で固まったままで、言葉をはっすることもできない。
「こいつが……どれだけ頑張ってるかアンタぜんぜん見てないだろう。いつも女だからって……そんなくだらない理由でコイツを評価するのやめてもらえませんか?」
そんな風に思ってくれてたんだ。
なんとか思いとどまってもらえるように、話をしようとするけれどまったく聞く耳を持ってもらえない。
「お前が納得しようとしまいと、これは決定したことだ。わかったら、さっさと若林に——」
「ちょっと待ってください」
思ってもいない方向から声がかかり振り向くと、真剣な顔の成瀬が立っていた。
「成瀬!」
驚いて目を見開いたままの私になど目もくれずに、佐山課長に食ってかかった。
「佐山課長、滝本が納得してないのに担当を変更するなんて、横暴じゃいですか?」
「なにを……お前には関係のない話だ」
「いえ、頑張っている同期が理不尽な扱いを受けているのに、黙ってみていられません」
佐山課長にまっすぐと意見した。
私だけならまだしも、関係のない成瀬までが出てきて、周囲も何事かと注目し始める。
「なにが理不尽だ。できないヤツにいつまでも大口の案件を任せていられないと判断しただけだ」
「今の聞き取りだけで、どうしてできないって判断できるんですか? 最後に一度もチャンスも与えないなんて、アンタのやり方間違ってる」
すごい剣幕の成瀬に驚いて、私は間で固まったままで、言葉をはっすることもできない。
「こいつが……どれだけ頑張ってるかアンタぜんぜん見てないだろう。いつも女だからって……そんなくだらない理由でコイツを評価するのやめてもらえませんか?」
そんな風に思ってくれてたんだ。