社内恋愛症候群~イジワル同期の甘い素顔~
カリッと焼けたパンに挟まった野菜とベーコン、卵が分厚いサンドイッチとなって食欲をそそる。一緒に添えてある山盛りのポテトはカリカリの熱々だ。

それと一緒に、私と朔ちゃんの前にはミックスジュースが、貴和子さんの前にはアイスティーが置かれていた。

わたしたちは「いただきます」と言い、食べ始めた。

分厚いサンドイッチを私は大きな口をあけて迎い入れた。

その様子を見ていた貴和子さんが笑顔になった。

「それだけ大きな口をあけて食べているなら、立ち直ったみたいね」

安心した表情を見て、貴和子さんにも随分と心配をかけていたんだと思う。

「ご心配をお掛けしました」

「まぁね。滝本さんの気持ち、私もわからないでもないから」

同じ営業畑にいた経験をもって、今も総合職として働いている貴和子さんも大なり小なり同じような気持ちを味わったことがあるのだろう。

「それに、佐山課長はちょっと言葉が足りなすぎるから」

「どういう意味ですか?」

朔ちゃんが尋ねた。私も聞きたい。

「確かに“女だから”って言い方は私も納得出来ないわ。でも、あの人もあの人なりに色々考えがあるのよ。でもそれをきちんと説明しないから周りとギクシャクすることがあるの」

「確かにあんなタヌキでも課長ですからね」
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