社内恋愛症候群~イジワル同期の甘い素顔~
「たしかに、これ飲んだら余計にお腹すいてきた」

中途半端に飲んでしまったのが悪かったみたいだ。

「なぁ、お好み焼き食いたくねぇ?」

「あっ、食べたい!」

この時間に開いているのは……。

「政宗(まさむね)!」

ふたりの声が重なって、お互いの手をパチンとハイタッチした。

そこは、新人時代に発掘してよく同期で通ったお好み焼きの店だ。本当に久しぶりで、ジュワっとソースの焼ける匂いを思い出しただけで、顔がにやけた。

「おい、お前よだれ出てるぞ」

「う、うそ!」

慌てた私の鼻を、成瀬が軽くつまんで笑う。

「嘘だよ。ほら、さっさと片付けろよ。早く行こうぜ」

「うん。でもあそこなら遅くまで開いてるから平気だって」

「いいや、俺の空腹度合いが限界だ。急げよ」

急かされた私は散らかっていた机の上をささっと片付けて、成瀬と一緒に懐かしい店を目指した。
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