今夜、君にラブロマンスをささげよう。
ああ、でも。そもそも彼女さんがいたら、わたしと付き合うなんて言わないよね。
だって志月さん、そういうことはきっちりしてそうだし。
第一、彼女さんを悲しませるようなことは絶対にしない人だと思うからーー。
じゃあ彼女さんはいないっていうことなのだと思う。
というか、そもそも好きな女性はいないのかな?
いたらすぐお付き合いしてるよね……。
志月さんみたいな完璧な王子様に告白されて断る女の人なんていないだろうし……。
そこまで考えて、ちょっぴりホッとしちゃうわたしはどうかしてる。
志月さんとは形だけのお付き合いなのに……。
だってきっとわたしとお付き合いしているのはお祖母様である学園長が決めた風習があるから止むに止まれず仕方なく、なんだ。