今夜、君にラブロマンスをささげよう。
母上とか父上なんて呼ばれ方、凡人のわたしにはなんだかとても不似合いだ。
だけど、うん。そうだね。
「……父と母は、わたしが10歳の時。お仕事で海外に出かけ先ーー飛行機の事故で亡くなりました。それ以来、父方の妹さんにお世話になっているんです」
父の妹さんはすごく良い人。
……ほとんど何も知らないわたしを引き取ってくれた。
とても優しいお義姉さん。
当時はまだ20代で、大学も無事に卒業して、お仕事にも就いてーー。付き合っている彼氏さんもいたし、たくさんデートだってしたかったと思うのに、愚痴もこぼさずわたしとの時間を作って育ててくれた。