バウンス・ベイビー!
ああ~、と平野以外の全員が頷いた。串刺しにされた肉が小さいと、担当している居酒屋のうち2軒から苦情があったのだ。だけどそれは私達のせいではなく、そもそも仕入れ先に言うことでしょうって高峰リーダーが言い返すと、小さい肉は大きいものとバランスよくまぜて仕込みをするのがあんたらの仕事だろう!と言われたってことが。
そんな無茶苦茶な!都合いい大小様々な肉など一緒には入っていないし、こっちは入ってきた肉を仕込んでるだけなのに、と当時は全員でむかついたし憮然としたけれど、その時にリーダーがタバコを吸っていたらしい。
「じゃあヘビースモーカーってわけじゃないのね~。いるわよね、お酒入った時だけ吸う人とか。千明ちゃん、これ飲む?注文してくれない?」
新たな地酒を指しながら、前園さんがそう言った。私は頷いて立ち上がる。
「じゃあ注文ついでにちょっと失礼しますね~」
「トイレは奥の左よ~」
はーいと頷いて、座敷から降りる。その時一瞬足許がふらついて、壁に手をついた。・・・ありゃあ~、思ったより酔ってるかも・・・。こりゃ私も気をつけないと・・・。
しかし同じように飲んでいる前園さんは、まだまだ普通の顔をしていたぞ。あの人すごくお酒に強いのかも。
通りすがりの店員さんに注文をして、私はトイレに向かい、済ませる。手を洗って出てきたら店の入口が見えた。外は暗く、冷たい風が吹いているようだ。何となくフラフラと私はそっちへと向かう。冷たい風にあたって、ちょっと意識をハッキリさせよう――――――――――