バウンス・ベイビー!
「お前さ、平野と付き合ったてたとか、そんなのか?」
「は?」
呆気に取られてつい反射的に聞き返してしまった。リーダーはちょっと眉間に皺を寄せて、むっとした表情で私を見る。ついでにコートを持つ手を引っ込めた。
「は?ってなんだよ、その言い方」
「ああいや、すみません。驚いたもので!」
私は慌てて両手を振る。口が悪い上に現在酔っ払っているはずのリーダーを刺激するのは大変よくないはずだ、そう思ったからだった。だけどこの人勘違いをしているらしい。それはちゃんと否定しないと――――――
「ええと?リーダー?何かよく判りませんが、私は平野と付き合ったことはありません」
付き合いたかったけれど、振られました。そのセリフは寸前のところで飲み込んだ。キッパリハッキリと振られました、私。
私の返答にちょっと眉毛をあげて、リーダーがふうんと呟く。
「・・・えらく避けてるだろ。今日だって一回も見ようとしてないよな。だけど、平野は気にせずにお前に話しかけるし、接している」
げろげろー、ちょっとリーダーよく見てますね!思わず心の中でそう突っ込んだ。それともやっぱりそんなに判りやすいですか、私は!?仕方ないからちょこっとだけ情報を小出しにしておこう。
「高校の頃にちょっとばかり色々ありまして・・・でも元彼とかではないです!」
きっぱりとそういうと、リーダーは頷いて短くなったタバコを地面に落として踏みつけた。それからコートを肩にかけて、ふらっと私に近づく。
「何か、嫌なんだよ」
「へ?」