社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
「いらっしゃい。迷わなかった?」

「はい。一度送ってきたときに、場所は覚えましたから」

前にドライブに行ったときに、ここまで車で送ってくれたことがあった。

私がスリッパを出して、中へと案内する。

「お邪魔します」

きちんと靴を並べて、私について部屋へと入った。

「綺麗にしてますね」

キョロキョロと興味深そうに見渡す彼が脱いだコートをハンガーにかけながら、答える。

「昨日必死で片づけたの」

事実そうだった。昨日もできるだけ早く仕事を切り上げて買い物やら、掃除やらを必死でした。

「そうですか? いつも通りでよかったのに」

そうはいかない。始めて彼がきてくれたのだから、少しでもいい感情を持ってほしい。

——ピピピッ

キッチンタイマーの音が鳴り響いた。
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