社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
「はい。どうやら一次会で飲みすぎちゃったみたいで。二次会は不参加です」

「そうなの。いつもあんまり飲まないのに、めずらしいね」

入口付近で大音量の中、顔を寄せて話をした。

私のハイボールが届けられると、三人で軽くグラスを合わせた。

大音量の中、三人で顔を寄せあって話をしていると、本日の主役の成瀬くんが私に気がついたようで、嬉しそうにこちらに近づいてきた。

「あれ、蓮井さん来てくれたんですか?」

私が「おめでとう」と声をかけると、珍しくはにかんだような顔を見せた。

抜かりなく、仕事の依頼をする。

「成瀬くんの超大型契約でしょ。もちろん駆けつけるわよ。ちょっと仕事で遅くなったけど。あっ、そうだ今度インタビューさせてね。大口契約の実績一覧に掲載するから」

「あ、まじっすか。なんか一躍ヒーローだな」

口ではあんなことを言っているけれど、満更でもないということは、見て取れた。

すると、後ろから声がかかった。その主は深沢部長だ。

話を続けている深沢部長に向かって私は、邪魔をしてはいけないと思い、会釈だけで挨拶をした。

向こうも、軽く手を挙げて応えてくれる。

話が終わると、若林くんを呼び寄せて、お金をにぎらせていた。

「じゃあ、俺帰るから、若林これで払っておいて」

「えっ……いいんですか? こんなに」

その額三万円。
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