仲間ってなんだろう
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「あーつい!」
美那は空を見上げて唸り声をあげた。
6月も終わりに近づき、夏の準備なのか気温は順調に上がって来ていた。
「この時期って蒸し暑いから嫌!」
「梅雨だもんねぇ。」
そんな紗羅の言葉とは逆に、空は晴れ渡って太陽の日差しが痛い。
ドラマの撮影が始まるのは3人が再開を果たすところからだった。
ドラマの中で沙羅と美那と春樹が登場する現在編は、全てがドラマのために作られた物語だ。
その設定では、3人が再開するのは撮影のためにテレビ局に行くたびに通る近くの公園だった。
「美那さんと春樹さんはこちらから、沙羅さんはあっちの道から歩いてきます。
この広場で顔をあわせるってことで。」
スタッフの説明を聞いている間、春樹は確認するように辺りを見回した。
この公園は車の時以外いつも本当に通っているところだ。
テレビ局が近く芸能人もたくさん通るため、一種の穴場だった。
今日は休日ということもあり、撮影のための多くの器具が持ち込まれたのを見たのか大勢の人が集まってきている。
「あーー!見て見て!!
Starlightの美那と春樹だー!」
「え?沙羅もいるよ!?」
「もしかして沙羅がStarlightに戻ってきたとか!?」
人が集まるのは元から予想されていたようで、撮影の邪魔にならないように規制線が引かれた。