Christmas Rose
「おめでとうございます。フィオナ様、アリス様。」

何人もの人が、グラスを片手にお祝いの言葉を述べた。

父も母もとても満足そうな表情で話しをしている。

アリスは舞踏会の間、誰とも言葉を交わすことはなかった。


数時間後、気分が悪いと嘘をついて、アリスは自分の部屋に戻りベッドに腰を下ろした。

今までは、舞踏会でも軍服に身を包んでいた。

アリスはドレスを脱ぐと、レオに頼んで用意してもらった洋服に着替え、ローブで顔を隠して城を抜け出した。


「…はっ!」

再び馬を走らせた。

息が詰まりそうだった。

貴族達の視線、嬉しそうに話す父と母の姿。

これからどうやって生きていけばいいのか…




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