Christmas Rose
十日間、馬車はギルティへ向けて走り続けた。
ようやく国境へ到達すると、目の前には大きな街が広がっている。
そしてその街の中心には、緑に囲まれた広大な敷地があった。
「あれが、ギルティ城。。」
歴史ある大きな城は、圧巻の存在感で街を見守る様に堂々と聳え立っている。
門を潜り抜け、広い庭園を抜けると、城の前に大勢の人々が見えてきた。
アリスは急に緊張してきて、手をギュッと握りしめた。
ガタン…
馬車が止まり、アリスは窓から外を見た。
「…ようこそ、アリス様。」
馬車から降りると一人の夫人が前に出て頭を下げた。
美しいドレスに、頭には大きな髪飾りをつけた、品のいい夫人だ。
「…国王様を初め、王族の方達とお会いになる前に、まずはドレスを着替えて頂きます。」
アリスは言われるがまま、用意された部屋で首飾りから下着まで、全てギルティの物に着替えた。
ドレスは、自分の国の物とは全く違う。
胸元が大きく開いていて、腰のコルセットは息が苦しくなるくらいキツく締められた。
裾は大きく広がり、リボンやフリルがとても華やかだった。
髪は綺麗に結い上げられ、案内してくれた夫人の様に大きな髪飾りをつけられた。
鏡に映る自分は、まるで別人だった。
「では、これより王族の方達とのご面会になります。」