Christmas Rose
「珍しいですね、マグがお休みを取るの。でもいつも働き詰めだから少しはゆっくりして欲しいわ。」
お茶を淹れながらアリスが言うとシドは何やら腕を組んで考え込んだ様子。
「…どうかした?」
「いや、何でもない。マグがいない間、俺も手伝うよ。」
「無理しないで。ランス様、文句は言うけど仕事はちゃんとしてくれるもの。私もマリア夫人に見つからないように手伝います。」
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翌日からマグは実家に戻り、ランスとアリスは朝から執務室に篭っていた。
「マグのやつ毎日こんな量の仕事一人でしてたのか。」
ランスは頭をくしゃくしゃと書きながら書類の山にため息をついた。
「マグは本当に優秀だもの。シドもすごく助かってるわ。」
「そうだろうな。でも、いつまでもマグに頼っていたらダメなんだよな。」
急に真剣な顔になったランスにアリスは首を傾げた。
「どう言う事?」
「マグはこの国でも1.2の名家のアーシャリー一族の一人娘だ。そろそろ縁談話もあるだろう。」
「…でも、マグはここでの仕事に誇りを持ってるわ。そりゃいつかは結婚を考えるだろうけど…
それにシドがマグを手放したりするかしら。」
「アーシャリー家には例え王であろうと一族の事に関して口出しは出来ない。」
そんな…
いつかマグはここを去ってしまうかもしらないなんて。。
アリスはここへ来て自分がどれだけマグを頼りにしていたか思い知った。
コンコン
するとシドが入ってきた。
「…ん?どうかしたか、二人とも深刻そうな顔をして。」
「別に何もないぞ。それよりシド、公務抜けていいのか。またゼノに怒られるぞ。」