夢物語

私の思い…



目覚まし時計がなって
ベッドから体を起こす。

時計をみて
「あれ?起きるのはやかったかしら?」

そういえば……今日は実行の日だわ。
一応のため昨日早めにセットしておいたの忘れていたわ。

朝ごはんを済ませ
しっかりとお肌のケア。
歯磨きを入念に…
そしてお化粧を…

準備しておいた
白のワンピースに袖を通す。
ネックレスとイヤリングをつけ
玄関でピンクのくつをはく。


準備完了。

駅まで徒歩で向かう。
私の努力のおかげか
すれ違う人がこちらを見る。

ちゃんとかわいい子になれたよね?

駅にはもう健一がいた。
シンプルな服装。
思った通り。

健一は私に気がついたのか
離れていてもわかるように
顔を真っ赤に染め上げている。

照れてるんじゃないわよ。
私まで照れるじゃないか。

そう思いながら健一に近づく。

「お…おはよう。
今日はなんだか、かわいらしいな。
最近なんかしたのか?」

なんかってなによと思いながらも

「ふふふ。秘密!」

とごまかしておいた。
そして電車にのり目的地に着いた。
もちろん電車の中ではなにもなかったわよ!


「はじめは何に乗りたい?」
そう聞かれた。
もうプランは決めてある。

「ジェットコースターに乗りたい。」

わかった。といい乗り場へ向かった。
人がたくさんいるんだから手でもつなぎなさいよ。
その思いが通じたのか

「ほら。」
と言いながら手を掴んできた。
ほら。って照れているのかしら。
まあ今日の私はかわいらしいものね。

ジェットコースターは遊園地の定番だからか
待ち時間がおもったよりも長く
プランが成功するかすこし心配だわ。

待ち時間の間
いつものメールのやりとりのように
世間話をする。
言葉を詰まらせながらも
沈黙にならないように話しかけてくれる。
少し惚れそうになったじゃない!
そんな思いを持ちながら並んでいたら
いつのまにか順番がきていた。
時間はあっという間ね。

ものすごいスピードの中
急降下するジェットコースター。
そして私の健一に対する思いは
急上昇していた……。
悔しいが、今日の健一は
思った以上の働きをするのだ。



その後も絶叫系のアトラクションを楽しみ
お昼はすてきなお店でランチ。
午後からもたくさんの乗り物に乗り
私も健一も満足していた…



あら!
本来目的を見失っているわ。
そう気が付いたのはもう帰らなければ
いけない時間だった。





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