強気な彼から逃げられません
今住んでいるマンションの管理会社への連絡も済ませた。
契約の更新が間近だったこともあり、それほど手間取ることなく手続きを終えることができそうだ。
すぐにでも怜さんの部屋に引っ越すことができる。
そんな私の言葉を突然聞かされた怜さんは目を見開き、そして、すぐに幸せそうに笑った。
「ぶれるわけないだろ。俺の気持ちは俺でさえ揺らすことはできないんだから」
くしゃりと破顔した怜さんが、もっと喜んでくれると信じて、私は言葉を続けた。
「怜」
私が口にした初めての呼び捨ては、自分でもわかるほどぎこちなかった。
けれど、さっき私を「愛したい」と言った怜の震えに勇気をもらった私は。
「怜を必死で愛したい」
そう言って、怜の胸に体を寄せた。
Fin


