その顔が見れるのは私だけ

会社に着くと今日も元気よく由衣ちゃんが挨拶してくれる。

『おはようございます!今日はおかかおにぎりです!』

もはや何も言わずに朝ごはんを渡してくれるこんなにできた後輩は他にいるんだろうか。

由衣ちゃんにもらったおかかおにぎりを頬張りながら今朝の出来事を話すと、

『もっと話しかければよかったのに~!今日のお昼もラジオ聴きましょう!!』

と言ってくれた。私も聴きたいと思ってたから由衣ちゃんの言葉は願ってもないもの。

ふたりで今日も黙々と仕事をこなしていればあっという間にお昼の時間だった。

『由衣ちゃん、ご飯にしようか。お茶淹れてくるね。』

『あ、私が淹れますよ!』

本当に由衣ちゃんはいい子だなぁ、といつもしみじみ思ってしまう私は先輩バカ?

『いいよ。私が淹れてる間にラジオの準備しててくれる?』
とお願いすると、

『了解しました。』
って敬礼のポーズを取ってくれた。それを確認しながら急騰室に向かう。

今日は何を話すのかな~なんて考えながらお茶を淹れてすぐに席に戻った。

< 11 / 12 >

この作品をシェア

pagetop