一方通行 1
雄「今日は俺が繋ぎたいの。」








早く出せよ、と言うと柔らかく笑った。


















「何で?」








繋ぎたい理由なんてないでしょ








雄「理由なんているか?昔からしたいことは、何でもして来ただろ。」








そう言うと、後ろの隠してた私の手を取り








固く握った。




























それは子供の頃の話








イタズラや、怖いことへの挑戦は、何でも一緒にやってきた







でももう、私たちは








子供じゃない








やりたいからする







望むから求める








それが簡単には許されない




























そう分かってるのに








子供の様に、雄希の心を求める私は








いつまでも成長していないのだと実感する







































雄「本当にお前に彼氏が出来たら、こうやってもう歩けないだろうし。今のうちにな。」









私の抱えてる想いなど知る由もなく








子供の頃の様に








あどけなく笑う雄希。




























雄希にとっては、妹のような幼馴染に見えて








その時間を大切にしてるつもりでも








私にとっては、何よりも辛い




























幼馴染なんて枠で







特別扱いされて







期待持たせて







思わせぶりな事しといて




























結局








私が想われることはないのだから
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