一方通行 1
力を込められた手にを握り返す



















「あの二人が・・・付き合ってたりして。」









一瞬躊躇した
















でも止める理性より先に








動いた感情は、嫉妬だった。








優那しか見えないような雄希を目の当たりにして








何も思わずにはいられない。






































雄「は?」









二人をしばらく見つめた後








私の言葉に反応するように、目を見開いた。



















「この前も、二人でゲームしてたし。」
















私がさせただけだし、すぐに戻ってきた。









「たまに二人でいるみたいだし。」



















全部、嘘・・・







































嘘なのに









雄希は全ての言葉が真実に受けられたのか









強張った表情のまま、何も言おうとしない。

















そんな雄希を、冷たく見据える。





























辛い?









苦しい?









私もそうだった







毎日がそんな日々だった





























傷心の雄希に近づくなんて間違ってる?









うんん、間違いじゃない









私は








代わりでもいいから、傍にいたい








代わりでもいいから、頼られたい



























私自身がそう望むのだから








決して間違いなどではない・・・
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