一方通行 1
「何見てんの。」








いつまでもこっちを見てる大翔に、怪訝そうに言う。









大「暇、相手しろ。」









「勉強しろ。」









ノートを開き、シャーペンをカチカチする。
大翔に目もくれることなく、黒板に見入る。









大体、授業中こんな奴が成績上位ってどういうことよ。









確か前に言ってた









ノート見れば楽勝とか言ってたっけ。
その発言にムカついたのを、今でも覚えてる。

















大「えー、かまえよー。」









終いには、シャツの袖を引っ張ってきた。









「ちょ、ウザい。」









振り払おうとするが、強く掴まれてて外れない。





























雄「ちょ、お前ら動くと黒板見えない。」









後ろからの声に振り向くと、呆れ顔の雄希と、笑ってる優那。









そりゃ、呆れもするよね。
毎日、こんな感じだし。





























「すいませんね。」









ワザとらしく顔を歪めると、悪びれる事もなく言う。









大「じゃあ、教室出よーよ。」









よほど授業がダルいのか、ぶっ飛んだ事を言い出す。








バカな私がそんな事、出来るはずもない。









「却下。」









きっぱり言うと、前を向き直した。




























折角話せるチャンスだったのに









それでも、優那もいるんでしょ?








差なんて歴然としてる









わざわざ傷つく道など選ばない








結局、優那がいるときは








雄希にとって私は不要なのだ。





























優那がいるときは、雄希を独り占めできない








これがこの数年間で学んできたことだ。
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