一方通行 1
「別に拗ねてないから、戻れば。」









本当は二人っきりにさせたくないくせに









涼「やっぱり怒ってる。」









「あのねぇ・・・っ!」








怒ってないってば、そう怒鳴ろうとした








大貴に比べられた苛立ち








涼介が中途半端に優しい苦しみ








全てが混ざって、限界だったから




























でも、その言葉を止めさせたのは








涼「ほら。」








差し出された、涼介の左手だった。





























何、この手?








そう思い、しばらく見つめる。









涼「手、出せよ。」









「え?」









なんで・・・









涼「泣いてるとき、怒ってるとき、手繋げば機嫌良くなったろ。」









大貴と同じこと言ってる。
昔の話なのに・・・








でもね、誰とでもってわけじゃない







大貴には悪いけど








涼介じゃないと、効果がなかった


















大貴が見てたのは、涼介と手を繋いでた時の私

























涼介







好きでもないのに、こんな事できるの?







ああ、幼馴染だから?


















でもその特権が







私を苦しめてるのに
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