地獄の果てでキミを愛す
しゃがみ込んで桜の顔を覗き込むように自分の顔を近づけた。


鼻と鼻がぶつかる距離。
吐息が交わる距離。


「いい子だ」


クシャリと桜の頭を撫でる。


「んっ……あっ……!」


少し力が強かったのか目を閉じる桜。
慌てて俺を見つめていた。

何今の……。
スゲェ可愛い……。


そもそも俺が力加減を間違えたのが悪いのだから
怒っていないが……。

俺の言いつけをちゃんと守ろうとしていた事が嬉しかった。

でもちょっと苛めたい。
お前の絶望に満ちた顔が好きだから……。
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