もっと、キスして
「あ、自己紹介してないんだっけ?
篠宮ちの(シノミヤ)だよ、よろしくね。」
「瀬尾 凛(セオ リン)です、よろしく。」
隣に座ったその子。
見れば見るほどますます可愛くて。
まるでドールが動いてるみたい。
「凛って呼んでもいいの?」
「何それ、当たり前じゃん…っ。」
可愛らしい質問にちょっと笑いが出る。
「じゃあ、私も篠宮さんのことはちのって呼んでいい?」
「…っうん!」
その花の様な笑顔にこのことは仲良くなれそうだなて思った気がする。
「凛さ、つかぬ事をお聞きしますが…
ここにいるの怖くないの?」
「え?なんで。」
「だって女の子はみんなギャルばっか、男子も柄悪い人ばっか。」
「ちのだって十分ギャルっぽいよ。」
「違うよー!
これ頑張って練習したの!
此処に来るだけでも今日怖くって仕方なくて、みんなと同じじゃなきゃもっと怖くなりそうで。
髪染めたの合格してからだし、メイクだってこんなに濃くしたの初めてなの!」