もっと、キスして


「でもどうしようもないよな。

凛が黙ってる限り。」


「…ああ。」


それで手遅れにならないんだったら俺は別にいい。


だけど、どうしても気になるのは、

あいつから聞いた父親との過去。


もしその人が帰ってきてたらと思うと、

もし凛が今でも酷い目にあってるかもしれないと思うと。


死ぬよりつらいことのように感じた。


俺の中で凛の存在は着実に大きくなっている。


「龍?大丈夫か。」


「…ああ。」


「俺さー、入学式の日凛とちのちゃん見た衝撃まじで忘れらんねえよ。」


「俺受験の日も凛とちの見かけた。」


「え、じゃあ2人の中学校の制服見てんの!?」


「見た。」


なんでこの2人はそんな関わるかどうかも分からない赤の他人の女の顔なんか見てんだ。


レベルで言ったら通りすがりの他人と同じレベルでもう一回会う確率低いじゃねえか。


「どうだった!?」


なんで泰成は興味津々なんだ。


「凛はブレザーだったからあんま変わんねえけど、

ちのはセーラーだったからめっちゃ可愛かった。」


「まじかーっ。俺も見たかったーっ。

今度写真見せてもらおっ。」


「多分お前らを2人が見たら軽く引くと思うぞ。」


この2人といると、つい笑ってしまう。

幼馴染みの力って大きいわ。


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