悪魔に取り憑かれました。
「真珠、さっきトラックのせいでびしょ濡れになったでしょう?」


「あ、見てたの?」


「本当だったら、あなたはあのトラックに轢かれてましたよ」



…え?


どういうこと………?



「私がギリギリのところで気付いてトラックの動きを変えたから濡れただけで済みましたが。しかも、ただの事故ではありません」


「…悪魔の仕業だっていうの?」



私を不幸にするために、ダイヤが……?



「ええ、悪魔の仕業と考えて間違いないでしょう。しかし、ダイヤの仕業かどうかは分かりません」


…ダイヤの仕業かは分からない?


ダイヤ以外に、誰が?



「他にも悪魔がいるってこと?」


「今の時点ではなんとも。ダイヤは今まで何度か真珠に不幸を与えていましたが、命に関わるようなことは一度もしなかったはず。だから他にも悪魔がいるのかもしれません」


私が、ダイヤ以外の他の悪魔に、殺されそうになってる……?



「私はそれを知らべるため、数日の間天界に戻ります。だからその間、くれぐれも注意してください。ではまた」



そう言って、サファイアは飛び上がって、消えた。



……そういえば昨日、私は崖から落ちそうになった。


ダイヤが助けてくれなければ、死んでたかもしれない。



もしかして、あれも悪魔の仕業……?



背筋がゾッとする。



私、悪魔に殺されそうになってるの……?

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