Secret×Secret
そう、そんな不幸で悲しい恋は渡部君だけの話ではないのである。
高校の時に好きになった同じ電車でよく一緒になる他校の男の子。
たまに目が合うとにこっと笑った顔が爽やかでものすごく勇気を出して初めて声をかけて告白した彼はなんと私と同じ学校に彼女がいた。
そして私は高校時代の友達を失った。
逃げるように上京して入った大学では友達もできてサークルにも入ったりして楽しく過ごしていた。
高校の時に傷ついたのを引きずって恋に臆病だった私は少し強引で優しい先輩が気になるようになっていた。
何度か二人で会ったりしてるうちにいつの間にかキスをして、いつの間にか肌を重ねるようになった。
付き合おうとは言われてないけど全てが初めての私を可愛いと言ってくれる先輩が大好きになったし幸せだった。
しかしその先輩は同じサークルの先輩と付き合っていて私は遊びだったのだ。
そして私は大学時代の友達を失った。
そのあと必死に就活を頑張って大手出版社である高峰出版の秘書課になって、同期の友達を失った。
唯以外は。
3度もそんなことがあってもう駄目だ。私が好きになる人は呪われていると思いそのあと何度か私を好きだ、付き合おうと言ってくれた人と付き合ってみたけど上手くいかなかった。
というか最終的にやっぱり私は好きじゃなかったんだと思う。
失礼な話だ。
そんなこんなでしばらく恋愛というものから遠ざかっていたけれど3か月前に同じ秘書課の後輩に人数合わせに連れていかれたコンパで性懲りもなくまたときめいてしまった。
私より4歳上の証券会社勤務の彼は大人な雰囲気だけれど子供のように笑う人だった。
唯の忠告も聞いて今回は念入りに調べたつもりだった。
左手の薬指に指輪もなかったし、彼女もいないらしかった。
時間をかけてなるべく客観的に見て、ようやく昨日、金曜の夜にディナーをしたときに
『俺の彼女になってよ。』
なんて言われて舞い上がってホテルの部屋にのこのこと着いて行ってしまった。
あぁやっと私にも・・・!と幸せに浸っていたら言われたのだ。
『俺、結婚してるって言ってなかったっけ?』
よりにもよって彼女はいないけど嫁がいました、ありがとうございます。
瞬間的にザーッと目の前にスコールが降ったようだった。
すぐに服を掴んで無言で着替えをして最低!と小さく呟いて一度も顔を見ずに出てきた。
何よりも腹がたつのはやることやってから言いやがった!
1LDKの部屋に帰ってしばらくぼーぜんとしてからひとしきり泣いて今日唯に電話したのだった。
唯がいてくれなかったら私たぶん孤独死してた。
高校の時に好きになった同じ電車でよく一緒になる他校の男の子。
たまに目が合うとにこっと笑った顔が爽やかでものすごく勇気を出して初めて声をかけて告白した彼はなんと私と同じ学校に彼女がいた。
そして私は高校時代の友達を失った。
逃げるように上京して入った大学では友達もできてサークルにも入ったりして楽しく過ごしていた。
高校の時に傷ついたのを引きずって恋に臆病だった私は少し強引で優しい先輩が気になるようになっていた。
何度か二人で会ったりしてるうちにいつの間にかキスをして、いつの間にか肌を重ねるようになった。
付き合おうとは言われてないけど全てが初めての私を可愛いと言ってくれる先輩が大好きになったし幸せだった。
しかしその先輩は同じサークルの先輩と付き合っていて私は遊びだったのだ。
そして私は大学時代の友達を失った。
そのあと必死に就活を頑張って大手出版社である高峰出版の秘書課になって、同期の友達を失った。
唯以外は。
3度もそんなことがあってもう駄目だ。私が好きになる人は呪われていると思いそのあと何度か私を好きだ、付き合おうと言ってくれた人と付き合ってみたけど上手くいかなかった。
というか最終的にやっぱり私は好きじゃなかったんだと思う。
失礼な話だ。
そんなこんなでしばらく恋愛というものから遠ざかっていたけれど3か月前に同じ秘書課の後輩に人数合わせに連れていかれたコンパで性懲りもなくまたときめいてしまった。
私より4歳上の証券会社勤務の彼は大人な雰囲気だけれど子供のように笑う人だった。
唯の忠告も聞いて今回は念入りに調べたつもりだった。
左手の薬指に指輪もなかったし、彼女もいないらしかった。
時間をかけてなるべく客観的に見て、ようやく昨日、金曜の夜にディナーをしたときに
『俺の彼女になってよ。』
なんて言われて舞い上がってホテルの部屋にのこのこと着いて行ってしまった。
あぁやっと私にも・・・!と幸せに浸っていたら言われたのだ。
『俺、結婚してるって言ってなかったっけ?』
よりにもよって彼女はいないけど嫁がいました、ありがとうございます。
瞬間的にザーッと目の前にスコールが降ったようだった。
すぐに服を掴んで無言で着替えをして最低!と小さく呟いて一度も顔を見ずに出てきた。
何よりも腹がたつのはやることやってから言いやがった!
1LDKの部屋に帰ってしばらくぼーぜんとしてからひとしきり泣いて今日唯に電話したのだった。
唯がいてくれなかったら私たぶん孤独死してた。