男な女と女な男
「そりゃど―も。樹里,お前そろそろ行かないと行けねーんじゃね?」

グラウンドの方を指差しながら言う。

「あっ,そうだな。でも諏訪は大丈夫なわけ?」

「おぅ。大体周りが大袈裟なんだよ。」

「そうか。じゃぁ戻るな!!」

樹里がにこっと笑い瑞樹に手を振った。

「っ…おぅ。」

瑞樹は樹里からパッと目を逸らした。

そして樹里が走って行こうとした瞬間…

「樹里!!」

瑞樹は呼び止めた。

「ん?どうした?」

「あのさ…俺…」

「ん?」
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