男な女と女な男
「好きなんだな。」

「…よく分かんない。ただ,桐本さんといると,このいつもと変わらない街並みがキラキラして見えたり,楽しい。」

秀は輝のこの言葉を聞きますます怪しく笑う。

「それが"好き"って感情なんだよ。」

「これが…??」

秀は黙って頷く。

「い~ね~高2の初恋♪青春じゃん。」

「かっ…からかわないでよ!!」

改めて自分の樹里への気持ちに気がついた輝はますます真っ赤になる。

「やっぱり好き…なのかな?」

「そうなんじゃねぇの??」

「…あのさ,他の人が触れてて嫌だったりするとか…って好きなうちに入るのかな?」

輝は拓也が樹里の髪に触れようとした初日の事を思い出していた。
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