男な女と女な男
「いゃ、別に何もねーよ。」

「うそだな。目泳いでんぞ。」

ごまかす秀に対し白々しい目を向ける樹里。

「あ.それは…そのなんだ。あれだよアレ。」

「輝くんの好きな人について話してたんだよ~。」

藍那は恐ろしいくらい驚いて自分を見る秀を知らないフリし,にこ~っと微笑む。

「えぇっ!?」

その発言に今まで黙って顔を赤くしていた輝が顔を青ざめ驚いた。

「輝!!お前好きな奴いたのかよ!あたしに教えないなんてみずくせー事すんなよ~。」

にぃっと笑いながら輝に近づく樹里。

「えっ.あっ.う..」

口をパクパクさせ.おどおどする輝だが.軽く涙目で秀を睨む。

秀は苦笑いしながら両手を合わせ頭を下げて.さらに藍那を睨む。

そして.当の藍那は知らんふりをした。
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