Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
十夜がそっと発信ボタンを押す。
すると電話特有の呼び出し音が鳴り響き、次の瞬間、パッと画面が切り替わった。
「……っ、凛音!!」
画面に映し出されたのは大勢の男達に囲まれている凛音の姿。
「凛音!!」
「凛音ちゃん!」
「りっちゃん!」
画面の中に居る凛音に向かって一斉に呼び掛ける幹部達。
だが、凛音には聞こえていないのか、十夜達の方を振り向きもしない。
「隠し撮りか」
貴音が忌々しげに舌打ちを放つ。
貴音の推測は当たっていた。
凛音側にあるパソコンは凛音に気付かれないよう階段脇に設置されていたのだ。
画面の中の凛音は全身映っていて、少し遠いが表情もハッキリと確認出来る。
凛音の右横には充の姿。
そして、凛音の正面、二、三メートル離れた所にはチヒロが居た。
チヒロの左斜め真後ろには工場跡に居ると思い込んでいた遊大の姿があり、更にその左側には二人の男に拘束されている中田がいる。
「なんで中田が拘束──」
「シッ!何か様子が変だ」
貴音が陽の言葉を遮り、耳を澄ます様促した。
「────」
「……っ、」
「……嘘だろ」
「マジかよ……」
聞こえてきたのは、信じられない言葉。
「なんでっ……!なんでだよ!!」
その言葉は十夜達を絶望の淵へと突き落とした。
-客観的視点 end-