Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
『なっ……!?』
それは鳳皇メンバーにとって衝撃的な真実だった。
“凛音が遊大の仇を討ちをしに白狼へ行った”
そんな事、女である凛音がしに行くだなんて誰が想像するだろうか。
一人なら未だしも、相手は大人数。しかも暴走族だ。
『……嘘だろ?』
そんな事、普通なら有り得ない。
『ホラ、早く言えよ。白狼に行ったって。鳳皇の傘下に仲間の敵討ちしに行ったって』
『……ゃ…』
『敵討ちをしに行ったって言えよ!!』
「やめろっ!!」
「やめろっ!!」
十夜と貴音の叫声が狭い室内に反響する。
当然、そんな叫び声は充には届いていない。
「やめろ……やめろ充。それ以上は……」
「……十夜?」
画面を見据えたまま呪文の様にそう発する十夜に貴音は目を最大限に見開いた。
否、それは貴音だけではなく他の獅鷹幹部達も然り。
──何故、何故十夜達は驚かない?
“コレ”は十夜達が知らなかった事実の筈だ。
それなのに何故?
──そう。
貴音達が十夜達に隠していた事とは“この事”だった。
あの日、凛音は遊大の一報を受けた後、鳳皇の傘下である白狼の溜まり場に乗り込んでいった。
それは“獅鷹側の人間”しか知らない“事実”。
それなのに何故十夜達は驚かない?
しかも何故充は知っていた?
何故……?
貴音達が胸中でそう問い掛けた時、
『教えてやるよ。アンタの知らない事』
充の声色に艶が増した。
「や、めろ……充、それ以上は言うなっ!!」
「テメェ、それ以上言いやがったらぶん殴るぞ!!」
十夜達鳳皇幹部が吼える。
だが、幾ら叫んでも充は止まらない。
『あの場にさ、居たんだよ』
『……え?』
「やめろ……っ!!やめろ充……っ!!」
『桐谷さんはあそこに居た。
アンタが乗り込んで来た時、白狼の溜まり場に居たんだよ』