Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「俺だって桐谷さんの怪我の原因がアンタじゃなければここまでしなかったかもしれない。
けど、疎まれる筈のアンタが何食わぬ顔で下の奴等と仲良くするのを見て俺は黙っていられなかった」
「………」
「遥香さんは紹介すらさせて貰えないのに、鳳皇総長である桐谷さんを傷付けたアンタは皆に護られている。そんなのどう考えてもオカシイだろ!!」
「………」
「鳳皇が憎むべき相手は獅鷹じゃない。総長である桐谷さんを傷付けたアンタだ!」
まるで獲物を追い詰めるかのような言葉の羅列。
それを耳で捉えた瞬間、クラリ、眩暈がした。
……鳳皇が憎むべき相手は、あたし?
突きつけられた事実が、頭の中で何度も何度も反芻する。
「あたし……」
視界に映るのは自分の手のひら。
十夜を傷付けた汚らわしい手。
「……や……っ……」
愛する人を傷付けた、汚らわしい手。
「や……っ、やぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!!」
──それを理解した瞬間、今すぐ自分の全てを消し去りたくなった。
「凛音……!!」
「もうやめろっ!!それ以上凛音を追い詰めんな!!」
頭を抱え込んだあたしを見て限界だと悟ったのか、遊大と優音が充くんを制した。
けれど、今のあたしにはもうそれさえも聞こえていなくて、脳内を埋め尽くしている充くんの言葉にただただ翻弄されていた。
今の状況なんてもう頭の中から吹き飛んでしまっている。