Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「止めて欲しければ鳳皇から離れさせろよ。何だったら桐谷さんを怪我させた時の事を一部始終話してもいいけど」
「なっ……!?」
「──さぁ、どうする?」
「……っ、」
緊迫した空間に波打つ充くんの声は限界を逸したあたしでも解るほど愉しげで。
あぁ、充くんは今の状況を愉しんでいるんだ、と頭の片隅でぼんやりとそう他人事のように思った。
「……そう。じゃあ詳しく話そうか。まぁ俺等は元からそのつもり──」
「止めろっ!!」
突如放たれた叫声に身体がビクッと揺れ動く。
「……ぁ」
その叫声で固まっていた意識が強引に引き戻された。
ゆったりと顔を上げると、目に飛び込んできたのは中田の切羽詰まった表情(カオ)。
中田の射抜くような視線は真っ直ぐに充くんへと向けられていて、一瞬にして周囲の空気が張り詰めたのが解った。
「……お前、なんでその事を知ってる!?ソレをお前等に言った覚えはねぇぞ!!」
焦り混じりのその言葉は新たな疑問を呼ぶのに十分な言葉だった。
止まってしまった思考が再び可動し始める。
……“ソレをお前等に言った覚えはねぇぞ”?
それは、中田が真相全てを知っていたという事で。
何故、当人でもない中田が真相を知っていたの……?