Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「だろうね。俺もアンタから直接聞いた覚えはないよ」
「なら……っ、」
「俺は直接アンタから聞いたんじゃない。シンから聞いたんだ」
「は?」
「シンがね、わざわざ教えてくれたんだよ。アンタの独り言を」
「なっ!?」
独り、言……?
思ってもいなかったその返答に中田の目が大きく見開く。
その瞳に宿るのは当然驚愕の色。
「独り言、だと……?」
「そう。身に覚えない?アンタがアジトで一人の時言ってたらしいよ」
「………」
「そうだな……アレは確か東條 凛音が鳳皇から離れた直後。アンタが獅鷹総長にコンタクトを取った時だったかな」
当時の事を思い出しているのか、天井を仰ぎながらクスッと一つ笑みを零した充くん。
「あの時はまだ俺は“D”のメンバーじゃなかった。 けど、俺と遥香さんの関係を知っていたシンが“面白い事を聞いた”と言ってわざわざ俺に教えにきてくれたんだ。
“鳳皇総長を怪我させたのは東條 凛音だ”って事をね」
ちょ、ちょっと待って。頭が混乱してきた。
さっき、充くん言ってたよね?
“D”と手を組んだのはあたしを鳳皇から引き離す為だって。
だったらおかしくない?
今の話だと充くんは手を組む前から“D”と関係があったって事になる。
それに今、確かに充くんは“シンは俺と遥香さんの関係を知っていた”と言った。
それってずっと前から二人は繋がってたって事だよね……?
その事が脳裏を横切った時、まるであたしの頭の中を見透かしたかのように充くんが一言言い放った。
「あぁ、俺とシン、従兄弟なんだよね」