Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「奴等を俺達に近付けるな」
その言葉が落とされた後、幹部達を護るようにして立ち塞がったのはDの下っ端達。
数にして約十数人。
『──優』
「怪我すんなよ」
『分かってる』
あたし達が狙っているのは“D”の幹部であって下っ端ではない。
だから。
『さっさと眠って?』
アンタ達に構ってる暇なんてないの。
迫って来た男の顎に左肘を突き出し、その後に脇腹に蹴りを一発。
「テッメェ……!」
『邪魔』
振り上げた右足で着地し、直ぐ様足を入れ換えて迫って来た男の鳩尾に横蹴りを入れた。
「……ヴッ、」
鈍い音と共に発せられる呻き声。
そして、息つく暇もなく向けられる新たな叫声。
あぁもう!面倒臭い!
最初に地を蹴った時から身体が止まる事はない。
それはあたしだけじゃなく優音にも言える事だった。
さっきみたいに互いの名を呼んだりしない。
呼び合わなくても分かるんだ。
視界にさえ入っていればピンチの時が直ぐに分かる。
同時に、協力して一人の敵を倒す事だってある。
スナックの中で優音が両脇の男を倒した時みたいに。
「優音!後は任せた!」
「……っ、オイ!凛音!」
足元には倒した男達が転がっていて、立っているのは優音が相手にしている奴も含めて三人だけだった。
この人数なら優音だけでも十分いける。
だからあたしは奴等の元へと行かせて貰う事にした。