俺様黒王子とニセ恋!?契約
ギョッとして、私は大きく目を見開いた。
思わずゴクッとのみ込んだ唾で噎せる


「なっ……ちょっ……!!」


噎せによる酸素欠乏と、篤樹のとんでもない一言で、顔が茹ダコのように真っ赤になる。
その上、隣にも篤樹の声が聞こえたのか、小さな悲鳴のような声と、ものすごい好奇な視線がビシビシ私に突き刺さる。


「篤樹っ!!」


ようやく噎せが治まって、私は涙目になりながら篤樹に抗議の声を上げた。


「八時には終わるから、マンションで待ってろ」

「ま、待ってよ。私っ……!」


恥ずかしさのあまり、泣きそうだった。
ふるふると身体を振るわせて篤樹を睨むと、彼も無言になって肩を竦めた。


「……ま、半分は戯れとしても……。とにかく空けとけ。ちょっと、確認したいことがある」


からかう色をスッと引いて、篤樹はシートに背を戻すと、軽く腕組みをした。
そのガラッと変わった口調に、私はハトが豆鉄砲状態で目をぱちくりさせた。


「な、何……?」


今度は不審な気分になる。
結局さっきと同じように篤樹の表情を探ると、篤樹は小さく苦笑した。


「大したことじゃないよ。ちょっと……ここじゃ無理だし、だから明日」

「……?」


篤樹が何をしようとしてるのかわからなくて、私はただ首を傾げた。
けれど、話を完全に切り上げた篤樹から、それ以上聞き出せることはなかった。
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