俺様黒王子とニセ恋!?契約
それから三日後――。
私は沙穂を通してなんとか手に入れた電話番号を、自分の携帯に打ち込んだ。
何度も躊躇しながら、思い切って発信ボタンを押す。
相手が見知らぬ番号には応答しない主義とか、留守電設定をしていないとかだったら、連絡手段は考えなければいけない。
でも、普通に仕事をする中堅どころのサラリーマンなら、なんとか連絡をとれるんじゃないか……。
私はそう思っていた。
一回、二回……。
呼び出し音が、鼓膜に響く。
時間は夜十時を過ぎたところ。
五回待っても応答しなければ、改めるつもりだった。
だけど、神様はまだ私に力を貸してくれているのか。
四回目のコールで、聞こえる音に空気が混じった。
「……はい?」
当然ながら、訝し気な声。
それでも私はホッとして、見られてるわけじゃないのに、しっかりと正座をして背筋を伸ばした。
「夜分遅く、申し訳ありません。……あの、私、四宮と言います」
「……はあ?」
「突然すみません。……片桐篤樹さんと会社の後輩で、同じプロジェクトチームに入ってます」
私は沙穂を通してなんとか手に入れた電話番号を、自分の携帯に打ち込んだ。
何度も躊躇しながら、思い切って発信ボタンを押す。
相手が見知らぬ番号には応答しない主義とか、留守電設定をしていないとかだったら、連絡手段は考えなければいけない。
でも、普通に仕事をする中堅どころのサラリーマンなら、なんとか連絡をとれるんじゃないか……。
私はそう思っていた。
一回、二回……。
呼び出し音が、鼓膜に響く。
時間は夜十時を過ぎたところ。
五回待っても応答しなければ、改めるつもりだった。
だけど、神様はまだ私に力を貸してくれているのか。
四回目のコールで、聞こえる音に空気が混じった。
「……はい?」
当然ながら、訝し気な声。
それでも私はホッとして、見られてるわけじゃないのに、しっかりと正座をして背筋を伸ばした。
「夜分遅く、申し訳ありません。……あの、私、四宮と言います」
「……はあ?」
「突然すみません。……片桐篤樹さんと会社の後輩で、同じプロジェクトチームに入ってます」