俺様黒王子とニセ恋!?契約
早口でそう言って会社名を名乗ると、電話の向こうの相手がわずかに息をのんだ。
「え? 篤樹の会社の……?」
確認するように訊ねられる。
私は、はい、と答えた。
「二年後輩に当たります。……あの、突然で申し訳ないんですが……」
この期に及んでまだ躊躇する自分を奮い立たせるように、私は一度大きく息を吸った。
「片桐さんのことで、どうしてもお聞きしたいことがあるんです。いつでも結構です。お会いしていただけないでしょうか……?」
誠心誠意、はっきりとそうお願いした。
相手は戸惑った様子で少しの間沈黙した。
けれど、小さな息を吐いた後。
「いいよ。それなら、今週の木曜日の夜はどうですか?」
「……はいっ!」
やった!と思いながら、ほんの少し意味もなく身を乗り出した。
指定された時間と場所をしっかりメモに取って電話を切ると、私はハアッと大きな息を吐いた。
まだ、ドキドキと心臓が騒いでる。
そっと胸に手を当てて宥めながら、私はギュッと手を握り締めた。
「え? 篤樹の会社の……?」
確認するように訊ねられる。
私は、はい、と答えた。
「二年後輩に当たります。……あの、突然で申し訳ないんですが……」
この期に及んでまだ躊躇する自分を奮い立たせるように、私は一度大きく息を吸った。
「片桐さんのことで、どうしてもお聞きしたいことがあるんです。いつでも結構です。お会いしていただけないでしょうか……?」
誠心誠意、はっきりとそうお願いした。
相手は戸惑った様子で少しの間沈黙した。
けれど、小さな息を吐いた後。
「いいよ。それなら、今週の木曜日の夜はどうですか?」
「……はいっ!」
やった!と思いながら、ほんの少し意味もなく身を乗り出した。
指定された時間と場所をしっかりメモに取って電話を切ると、私はハアッと大きな息を吐いた。
まだ、ドキドキと心臓が騒いでる。
そっと胸に手を当てて宥めながら、私はギュッと手を握り締めた。