俺様黒王子とニセ恋!?契約
二度恋に落ちたら運命です
携帯に電話番号を表示させて、発信ボタンを押そうとして、思い留まって画面を落とす。
そんなことを何度も繰り返した挙句、私はようやく意を決して、画面の下方中央の発信ボタンを押した。
初めて電話をかけた時と同じ時間帯。
この時間なら、と思っていたけれど、やはり五回のコールを待たず「はい」と静川さんが応答してくれた。
「こ、こんばんは」
まず挨拶をして名乗ろうとすると、電話の向こうで静川さんがククッと笑った。
「わかるよ、四宮さん。迷惑かなあと思ったけど、一応登録しておいたから」
「す、すみません」
笑い声と共に返される返事に、私は背筋を伸ばしてしまう。
「弓道場、来る気になったんだろ?」
私の行動の意味を完全に見透かして、静川さんは先手を打つようにそう言った。
静川さんが指定したのは、週末日曜日の午後だった。
高校の最寄り駅のバスロータリーで待ち合わせて、私は素直にそこで待った。
指定の時間ほとんどピッタリに、バスロータリーに一台のRV車が滑り込んで来る。
ハザードランプを灯して運転席から出て来た姿に反応して、私は急いで駆け寄った。
「静川さん」
声をかけると、静川さんも私に気付いてくれた。
「お、こんにちは。……ふ~ん。休日の私服スタイルだと、ちょっと印象違うね」
そう言われて、思わず肩を竦める。
そんなことを何度も繰り返した挙句、私はようやく意を決して、画面の下方中央の発信ボタンを押した。
初めて電話をかけた時と同じ時間帯。
この時間なら、と思っていたけれど、やはり五回のコールを待たず「はい」と静川さんが応答してくれた。
「こ、こんばんは」
まず挨拶をして名乗ろうとすると、電話の向こうで静川さんがククッと笑った。
「わかるよ、四宮さん。迷惑かなあと思ったけど、一応登録しておいたから」
「す、すみません」
笑い声と共に返される返事に、私は背筋を伸ばしてしまう。
「弓道場、来る気になったんだろ?」
私の行動の意味を完全に見透かして、静川さんは先手を打つようにそう言った。
静川さんが指定したのは、週末日曜日の午後だった。
高校の最寄り駅のバスロータリーで待ち合わせて、私は素直にそこで待った。
指定の時間ほとんどピッタリに、バスロータリーに一台のRV車が滑り込んで来る。
ハザードランプを灯して運転席から出て来た姿に反応して、私は急いで駆け寄った。
「静川さん」
声をかけると、静川さんも私に気付いてくれた。
「お、こんにちは。……ふ~ん。休日の私服スタイルだと、ちょっと印象違うね」
そう言われて、思わず肩を竦める。