湖都子のポエム4

守りたい人


彼女がいないとあの場面が…
頭にちらついて嫌気がさす

彼女はオレが守るから…
もう泣かせないから…
だから彼女が離れない限り
オレがそばで守るから…
オレが嫌なこと全部忘れさせるよ

運命の相手かどうかはオレが決める
合うかどうかはオレが決める
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琴里ちゃんがまた嫌な目にあうのは、いやだ。あんなことがないように、俺が守るから…何か声をかけたいと、心は急いたけど、どうしたらいいかわからなかった。

琴里ちゃんを連れ出した。
「もう大丈夫だから…」
「心配して何が悪い…」
「ごめ…私…傷つくのがイヤで、逃げてただけなの…」
「謝ることないよ。琴里ちゃんが悪いわけじゃない。何もできなかった俺がわるい…んだ」
「そんなことないよ。悪くないよ…」
「俺と話してると、また嫌がらせとかされるかもしれないけど…もう話したくない?」
「あんなことがあって避けちゃったけど、無理して一緒にいたわけじゃないんだよ。話していて、楽しかったから…」
琴里ちゃんの言葉を聞いて、嬉しかった。嫌われてはいなかったんだ。あの時は、すこくいやだったんだろ?琴里ちゃんを少しでも慰めることはできる?琴里ちゃんの力になりたい。これからは、またあんなことが起きないように、そばで守るから…

琴里ちゃんの手に自分の手を重ねた。言葉はなく、それでも近くに感じられた。それだけで温かい気持ちになった。

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