生きる。~番外編~



「私にとって、美波との思い出はここしかないの。

だからずっと来たかったんだ。

……………やっと、来れたよ。」


強くなったよ。

私に強さをくれたのは美波だよ。

美波だって、本当は強くなかったのにね。

私のために、ありがとね。


「湊、行く?」


「あぁ、そうだな。」


私たちはナースにお礼を言って

病棟を出た。


「あの子、笑ってたね。

あの子の無邪気の笑顔が

ずっと、失わないでほしいな。」


「大丈夫だろ。

由茉が勇気を与えたからな。」


「……………うん。」



たとえ短い人生になってしまっても

最後はどうか思ってほしい。

幸せな人生だったと。



< 96 / 532 >

この作品をシェア

pagetop