めぐり逢えたのに
ママはため息を一つついて、何やらパパとこそこそ話し始めた。

私は黙って刑が宣告されるのを待った。こういう時に余計な口を挟むと、ロクな事にならないというのは経験上よくわかっていたから、私はじっと俯いて反省しているような顔をしていた。

「一週間学校以外の外出は禁止。その間、携帯電話も取り上げます。」
「ええ!」

女子高生からケータイを取り上げると言うのか!思ったより厳しい判決に私はうなだれた。

「でも、ケータイがないとイザという時連絡とれないよ……」

私は力なく反撃を試みた。

「学校からバスで10分、歩いたって30分かからないで帰って来られるんだから、一週間ぐらい携帯電話がなくたって大丈夫でしょう。そうそう、心配だから終業時間から一時間以内に帰って来る事、いいわね。」
「……はい。あの、友だちをうちに連れて来るのはいい?」

外で遊べないんなら、うちに連れて来るしかない。ママはにっこり笑って

「もちろんよ。じゃあ、しばらくいつお友達がきても良いように、おやつをいろいろ用意しとくわね。何がいい?」

と、私にリクエストを聞いてきた。
私は本当のことを言わずに済んだので、ほっとした。

でも、一週間、彼のところに行けないし、連絡も取れないことに気付いたのは、ママにケータイを渡した後だった。
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