初恋を君に
週末、さやかと話せたおかげで
久しぶりにすっきりとした気持ちで
迎えた月曜日。
避けないことは決めたは良いが、
今まで自分から上条に連絡をすることは
ほとんどなかった。
さて…どうしよう。
うーん。でもまだ月曜だし…
「文さん。おはようございます!」
オフィスに入ると、くみちゃんが
明るく声をかけてきた。
「おはよう。今日も寒いね〜。」
「ですね〜。あっ忘年会の場所、決まりましたよ。」
…忘年会。
すっかり忘れていた。
今週末に庶務、総務合同の忘年会があるのだ。そういえばそんな時期だ。
「それと…染谷課長が文さんと私に開発課の忘年会に顔出して欲しいって連絡があったんですけど…」
「えっ?なんで…」
驚いてくみちゃんに問いかける。
「お世話になったから招待したいそうです。」
「私は今年、開発課に行ってないわよ〜?」
すると、くみちゃんは困った顔をして少し目線を落とした。
「実は開発課の方に誘われたんですが流石に1人は気まずくて断ったら…染谷課長から直々にお電話がありまして、文さんと一緒に参加してね。と…招待という名の業務命令です。」
「染谷課長は、相変わらず強引ね。見た目とは大違いだわ。うーん。それで日にちは?」
くみちゃんがもっと困った顔をする。
「実は同じ日なんです。今週の金曜日です。」
「あらー…」
「ちなみにうちは早めに始めるので18時からです。開発課は20時かららしく…しかも染谷課長がうちの課長に話しつけとくからって言ってました。」
庶務、総務は女性が多く
中には子供連れで参加する人もいるので
早めに仕事を切り上げて忘年会を行うのだ。
「それじゃあ…断れないわね。仕方ないか…」
「文さん。すみません…」
「大丈夫よ。招待というからにはご馳走してもらいましょ!」
くみちゃんは、はい!と言って席に戻って行った。
恐らくどの課も今週末は忘年会だろう。
うっかりしていた…
気持ちが鈍らないうちに金曜日あたり、
上条と会う約束をしようと思っていたけれど難しそうだなぁ…
まぁ仕方ない…
とりあえず仕事しよう。