初恋を君に


「重い…」

買いすぎた。
ベッドカバー、カーテン、ソファカバーにクッションカバーまで買ってしまった。

しかもラグとキッチンマットも購入した。さすがに全部持ち帰ることは無理だったので配送してもらう事にした。明日届くというので一目惚れのラグを即決した。

大好きな北欧風の柄や色で揃えたので早く家に戻ってセットしたい所だが重くてなかなか足が進まない。

もうすぐ家の近くのコンビニだ。
ここまで来ればあと少し。もうひと息だ。

コンビニの駐車場に見覚えのある車が止まっている。
昨日、送ってもらった上条の車に似ているが…まさかいるはずないから近所で同じ車種の人がいるんだろうぐらいに思って通り過ぎようとした。

「ふみ〜!」

明らかに上条の声がした。
声がする方をみるとやはり先ほどの車の近くで上条が手を振っている。

驚いていると上条が駆け寄ってきた。

「すごい荷物だなぁ〜!!重いだろ〜。貸せよ。」

両手いっぱいの荷物を軽々と持ち車へ向かった。

「えっ…ちょっと。待ってよ。」

上条は私の荷物をさっさと後部座席に乗せ運転席に乗り込む。
どうやら送ってくれるらしい。

「ねぇ、どう…」

「何買ったの??」

「えっ??あぁ、ベッドカバーとかカーテンとか色々。」

「模様替えの?」

「…あっうん。家具の位置はそこまで変えられないからカバー類で雰囲気変えようかなぁって…」

「へぇ〜いいじゃん。」

昨日、来た道をまた上条の車で走っている。何だか変な感じだ。
同じ会社ではあるけれど部署も階も違うのでこんなに毎日会うのは新人研修以来かもしれない。

しかし一体何しに来たんだろうか?

上条の行動が全く読めずに困惑してしまう。
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