初恋を君に
買い物を終えて、カフェで一息ついてから
家に戻ろうと言う話になったので
1度車に荷物を入れることにした。
駐車場挟んで向かいのカフェに入ると、
賑わっているがそれほど待たずに
窓際の席につくことが出来た。
カバンとコートを置き、
お財布だけ持って達哉とカウンターに進む。
「何がオススメ?」
「うーん。シンプルにアールグレイとかスタンダードなものもあるし、フレイバーティーもオススメかなぁ…」
達哉は壁にあるメニュー表を悩みながら見ている。順番が回ってきたのでレジに進むと
達哉も一緒についてきた。
ここに来たら注文するものが決まっていて、
それを告げお会計をしようと財布を開いた。
「あっ会計一緒で!でもちょっと悩んでて…」
「かしこまりました。どちらでお悩みですか?」
「う〜ん…あっ文。一緒に持ってくから席戻ってて!!このフレーバーティーって…」
えっ…ちょっと…自分のお会計くらい…
と言える隙もないほど真剣に店員さんと
メニューの相談を始めてしまったので、
仕方なく荷物を置いた席に戻る。
スーパーでも、夕ご飯食べて帰るから〜と
ほとんど代金を出してもらってしまった。
私だってきちんと働いてるのに…
なんか気まずい…
これについては、話す余地ありだな。
そんな決意を固めていると
達哉がトレイを手に席に戻ってきた。
「あっ!ありがとう。」
そう言って見上げると達哉はなんだか不機嫌そうな顔をしながらトレイをテーブルに置く。
そして座る前に向かいの椅子の背もたれに
掛けてあった自分のコートを私の膝にかけた。
「窓際寒いから掛けとけよ。」
向かいの席に一つため息をついて達哉は座ったが、なんだか様子がさっきとは違う。
お店の中は暖房が入っていて窓際でも
そこまで寒くはないが…
「そこまで…寒くないから大丈夫だけど…」
「いいからっ!」
語気が強くて少し驚きながら持って来て貰ったラベンダーティーラテを自分に寄せ
いただきます。と小さく告げて口をつける。
「…やっぱり禁止。」
「…えっ?」
「外でショートパンツとかミニスカとかダメ。俺と2人きりの部屋とかにして…最初は嬉しかったけど…他のやつに見られたくない。気が気じゃない…」
達哉はこちらを見ずに恥ずかしそうに
そう言うと紅茶の一口飲んだ。