初恋を君に
「あのさ…どうしたの??何かあった?」

「何かあったのは文だろ?」

「えっ??」

エレベーターが1階が到着して扉が開く。先に上条が乗り込む。

「何階??」

「えっ…あぁ。3階。」

「電話…」

「電話?」

話が繋がらず混乱する。

「昨日から電話もでないし、メールも返ってこなかったから…」

上条をみると真剣な眼差しでこちらを見つめていた。

「だから何かあったのかと…」

今日もスマフォを持たずに出かけていたし、昨日からもしかしたら元カレから連絡が来るかもという自分の淡い期待が嫌でスマフォを見ないようにしていたのも気づかなかった原因であろう。

「ごめん。スマフォ見てなかったんだ〜今日も家に忘れちゃって。うっかり者だよね〜」

ここ最近の私は連絡が来るからとスマフォを忘れることなど有り得なかった。
それを知ってる上条は驚いた顔をした。

「そうだったのか…」

エレベーターが3階に扉が開く。
今度は先に私が出た。

「それで電話の用件は??」

「昨日うちに腕時計忘れていっただろ?それを伝えたかったんだけど、電話もメールも応答しないから届けに来た。」

「あっそうだったんだ…」

「ポケットに入ってるから荷物を置いたら渡すよ。」

「…うん。ありがとう。」

上条はもしかしたら私が恋人と何かあった事を気づいているのかもしれない。
腕時計なんて休み明けに渡せば済むことだ。なのにわざわざ届けにきた。
恐らく昨日の私の態度と連絡がつかないことで気がつき心配して来てくれたのであろう。本当に優しい同期だ。
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