初恋を君に
画面に表示された名前は
上条ではなかった。
元カレの名前であった。
思わず息が止まる。
何?今更何なの??
もしかしたら、やり直そうというメールかもしれない。いやそんな事は有り得ない。相反する気持ちを抱いてメールを開いた。
『文。元気ですか?
風邪など引いてませんか?一昨日会ったばかりですが時間が随分経っているように感じます。部屋を片付けていたら君の物が何点か出てきました。どうするか聞きたくてメールをしました。気が向いたら返事ください。』
「はぁ…」
今度はかなり重めのため息が
出てしまった。
本当にマメというか律儀というか…
彼の家に置いてあったもの達を思い出して手元に戻したいものがあるかどうか
考えてみたが特に思い浮かばず…
むしろ手元にあったら生々しく色々なことを思い出してしまうのであろう。
「…はぁ〜」
またしてもため息。
悪いけど処分してもらおう。
そしてその旨を伝えるメールも打たなくてはならない。
「…はっ。」
またしてもでそうになったため息を
辛うじて飲み込む。
後回しにしていても仕方が無い。
メールを送ってしまおう。
今度は気合いを入れてスマフォを
操作し始めた。