初恋を君に
腕を引かれ階段を降りていく。
5階と4階の間の踊り場で
上条が立ち止まり、腕は離してもらったが2人の距離は近い。
「えっと…」
距離を空けようと後ろに下がったが、
すぐに壁がありそれ以上スペースを
空けることは出来なかった。
「内線くれれば、取りに行った。」
「えっ?…あぁ、ポップ?」
距離の近さに思わず上条の胸を押す。
しかし上条は壁に肘をつけ、距離を近づけてきた。
ほのかにシトラス系のコロンの香りが、
鼻をかすめる。
「…俺さぁ」
上条の声が頭の上から降ってくる。
あまりの近さにドキドキしてしまい
顔を上げられず、
ネクタイの結び目を見ていた。
「思った以上に文のスカート姿、ほかの男に見せたくないみたいだわ…」
へっ??
ちょっと意味が理解出来ない…
「…えっと?」
「だから明日からスカート絶対やめて」
そう耳元で上条は囁いて、パッと離れ
気づいたら階段を登っていた。
えっと、えっと…えぇ〜っと!!?
今の何!?
もう一度、思い出して
かぁ〜と顔が赤くなるのを感じた。
思わず両手を顔にあてる。